建築設計者に役立つ住宅デザインを向上させる方法

このブログでは、住宅デザインを向上させるための有益な情報を共有し、日本の住宅デザイン向上の手助けとなることを目的としています。

建売住宅のデザイン向上方法〜クローゼット〜

「会社からも、お客様からも、高いデザイン性を求められているけれど、予算が決められている建売住宅のデザイン性を上げるにはどうすればいいのだろうか?」


建売住宅の設計を行っている方であれば、このような問題と日々格闘しているのではないでしょうか?

何事もそうですが、新しいものを世の中に生み出すにはまず、常識を疑ってみることが大切です!


新しい漫才のスタイルを生み出したお笑い芸人のように、つっこみなのにつっこまないというつっこみ改革のようなものです笑


ということで、日本の建売住宅のデザイン性を高めるため、今までの建売住宅の常識とは違う意識改革を紹介していきたいと思います。


▪️クローゼット

 

◇ウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットであれば、ホテルやセレブの豪邸にあるような特別な空間とするために、壁紙にはカラーのついたものを用いてみるのはいかがでしょうか?

ホワイト系以外の壁紙を貼るだけでも、ウォークインクローゼットが他の空間とは一味違う特別な空間になるかと思います。


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↑ウォークインクローゼットが特別な空間となります

収納内部に用いる可動棚も、ホワイト色だけでなく、壁紙の色に合わせて木目調などの棚板を設置し、設置金具やレールも、その棚板やクローゼット内部空間に馴染んだ色を用いることで、よりこだわりのある空間になるかと思います。

 

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↑可動棚レールを壁紙の色に合わせるだけで、こだわって見えます

ちなみに壁紙が変わる見切り部分は、見切り材や枠材を用いる等、しっかりと見切れるよう注意しましょう。

 

◇オープンクローゼット

クローゼットには扉がついているのが一般的ですが、思い切って扉をつけないオープンクローゼットをつくるというアイディアもあります。

 

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クローゼット扉がついていないことで、クローゼット内部は丸見えになりますが、部屋が広く感じられるなど、メリットもあります。

 

最近では無印良品さんやニトリさんでも、クローゼット内部をおしゃれに見せて、かつ整理整頓もできる商品も多く販売されています。

 

クローゼット内部が見えることで、自分が所有している洋服類も把握できるので、無駄な買い物をしなくなるという方もいらっしゃるくらいです。

 

隠したいときは、ロールカーテンなどで隠せば、いいかと思います。

 

おまけに会社からすれば、扉を付けないので、建築予算の節約にもなります。

 

◇スルークローゼット

欧米のマンションなどでは、ベッドルームの隣にウォークインクローゼットがあり、その先にバスルームがあるような間取りを見かけたりします。

 

中には、部屋の入口がウォークインクローゼットになっていて、そこを通って部屋に入るプランもあります。

 

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↑ウォークインクローゼットを通ってベッドルームへ行く

 

最近では、コロナ禍などの影響で、外着を家の中に持ち込まないよう、玄関からシューズインクローゼット、ウォークインクローゼットを通って、洗面室に行けるような間取りも人気があったりします。

 

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たかがクローゼット、されどクローゼット。まずはクローゼットのあり方を考えてみてはいかがでしょうか。